葬儀やお通夜の手伝いを頼みたい。失礼のない頼み方とお礼の仕方

葬儀を行う際、ほとんどの事は葬儀社で対応してくれます。しかし、受付や香典の管理など、知人や親戚に手伝いを頼む場合もあります。どんな役割を誰に頼めばよいか、迷うことも多いでしょう。ここでは主な役割と、気を付けたいポイントについて解説します。

葬儀やお通夜の手伝いと服装

葬儀での手伝いの服装は、喪服か黒色のスーツが最も相応しいとされています。配膳や道案内など、たくさん動く場合があるので、女性の方はパンツスーツを着用してもよいでしょう。

葬儀の手伝いの種類

では、手伝いをしてくれる方々には、どのような事を任せればよいのでしょうか。ここでは下記3つの役割に関して詳しく説明していきます。

  • 葬儀の顔となる『受付係』
  • 香典を管理する『会計係』
  • 食事の準備・配膳を担当する『接待係』

それぞれの役割をしっかりと把握しておきましょう。

近所か会社の人にお願いする受付係

参列者・弔問客を出迎え、受付をするのが『受付係』です。名前や住所を芳名帳に記帳するよう促したり、香典を受け取ったりするのが役割です。

香典返しが当日の場合、香典返しの品を直接渡したり、引換券を渡したりもします。

また、受付では葬儀の時間やトイレの場所を聞かれることも多くあります。全体の構造や会場設備をしっかりと伝え、適切に対応できる人にお願いするようにしましょう。

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香典を管理する会計係

葬儀の際、香典の管理をするのが『会計係』になります。

誰から、いくらいただいたのかを記録します。また、盗難や紛失がないようしっかりと管理する必要があります。お金を扱うという役割柄、遺族が信頼できる方2名以上に任せるのがよいでしょう。

また、香典袋に連絡先や名前の記載がない場合もあります。その場合、いただいた香典が誰からのものなのか、受付係と連携してその都度、確認する必要もあります。

黒か白のエプロンが必要な接待係

葬儀社に食事の用意を手配してもらうこともありますが、自分たちで食事の支度をするケースもあります。炊事や配膳など『接待係』をお願いする場合があります。

『通夜ぶるまい』を行うのは、基本的に女性の仕事です。参列してくれた方や、僧侶へのお茶出し、炊事・配膳などの手伝いをお願いします。小さな子供も参列されている場合、炊事のみならず『子守も』を頼むケースもあります。

服装に関しては、白い割烹着か黒いエプロンが適切です。持ってきていただくよう事前に伝えるか、用意しておくとよいでしょう。

手伝いを依頼するとき気を付けること

葬儀の手伝いは、基本的に大変な仕事です。手伝いを引き受けてくれる方は、あなたや故人、遺族の方への好意で受けてくれています。しっかり感謝を伝えましょう。

相手の都合を確認してお願いする

一般的に、葬儀の手伝いを依頼するのは親戚や友人です。規模によっては、会社や町内会などにお願いするケースもあるでしょう。

訃報を伝える際は「お忙しいなか申し訳ございませんが、葬式の手伝いをお願いできますでしょうか?」と丁寧に伺い、まずは相手の都合を確認しましょう。

葬儀に関してはお互い様のことです。大きな理由がない限り、多くの場合は引き受けてもらえるでしょう。

もちろん、なかにはどうしても体調が悪かったり、都合が悪かったりするケースもあります。相手から断られてしまった場合でも「お気になさらず」と言葉を添え、気持ちの負担を与えない事が大切です。

手伝いを申し出てくれた人を知っておく

なかには自ら『葬儀の手伝いをしたい』と申し出てくれる方もいるでしょう。その場合はしっかりとお礼を伝え、その人に適した係をお願いするようにしましょう。

手伝ってくれた人へのお礼の仕方

手伝いをお願いした方に、どのようなお礼をすればよいのか悩む方は非常に多いです。お礼については地域によって考え方や風習が違いますので、一概には言えません。

一般的には、お互い様のことだと考えて、お礼を言って終わりにする場合もあります。この場合にはお礼状やお礼の品を送らなくても特にマナー違反ということはありません。

お礼状を送る

葬儀で特にお世話になった方々には、葬儀の翌日以降にお礼のご挨拶に伺うようにしましょう。直接伺う事が難しい場合はお礼状をメールか葉書で送る形でも問題ありません。

また、お礼の品として金品を送りたい場合は、3,000円~5,000円程度の金額を包むか、商品券やお礼の品をお渡しするのもよいでしょう。

弔事の贈り物はのしのない掛け紙を

『のし』とは、お祝い事の贈り物の際に添える飾りのことです。したがって、葬儀や法事のお供えの品物には『のし』の印刷がない『掛け紙』を使用します。

弔事用の水引や表書きだけが印刷された掛け紙もあります。お供え物に添える場合は注意しましょう

まとめ

葬儀の手伝いには色々な役割や仕事がありますが、いずれも大変な仕事です。葬儀の手伝いをする方は遺族側の立場となりますので、しっかりと手伝いを行ってくれることでしょう。

わざわざ時間を割いて手伝いをしてくれた方には、葬儀が終わった際でもよいので、しっかりとお礼を伝えるようにしましょう。