再雇用でもらえる手当について。種類やもらえる条件などを紹介します

雇用保険への加入実績がある場合、再雇用時に給付金がもらえる場合があります。今回は、一般的な『再就職手当』と60歳~65歳を対象とした『高年齢者雇用継続給付』について解説します。雇用保険の給付制度を賢く活用しましょう。

再雇用でもらえる手当とは

離職後に再度雇用された場合には、状況に応じて『再就職手当』を受け取ることができます。まずはこの『再就職手当』に関して紹介します。

再就職手当

『再就職手当』とは、失業保険(失業認定を受けた後の基本手当)を給付されている人が早期に再雇用(再就職)が決まった場合にもらえる手当のことです。再就職した日の前日までの支給残日数が、全体の支給日数の3分の1以上ある場合に、所定の給付率に従い支給されます。

再就職手当は、早期に就職すればするほど給付率が上がるのが特徴です。当初の給付額の最大7割を、再就職手当として受け取ることができます。

なお、再就職手当を受給するには、就職した日の翌日から1カ月以内に支給申請書の提出が必要です。

就業促進定着手当とは

再就職手当の支給を受けた人の中には、さらに『就業促進定着手当』を受けられるケースもあります。『就業促進定着手当』とは、再就職したものの前職よりも給料が少ない場合の救済措置です。『就業促進定着手当』を受けるための条件は、下記の通りです。

  • 同じ就業先で6ヶ月以上勤務していること
  • 雇用保険に加入していること
  • 離職前の賃金日額を下回ること

条件を満たした場合には、前職の賃金日額(1日分の給料)と再就職後の賃金日額の差額が、再就職後の勤務日数(給与の支払い基礎日数)分、支給されます。

こちらも読まれています再雇用制度で定年後も働ける?仕組みや現状を徹底解説します

定年が近づくにつれて、定年後の仕事をどうするか悩む方も増えてきます。今回は定年になっても働きたいと考えている方に必要な情報をまとめました。再...

定年退職後の再雇用の手当とは

近年では高年齢者の長年培ったスキルの有用性が注目を集めていますが、その一方で60歳以上の賃金は下降傾向にあるのが実情です。こうした雇用拡大の影で起こる賃金の落差に対する救済措置が『高年齢者雇用継続給付制度』です。

高年齢者雇用継続給付制度を活用しよう

『高年齢者雇用継続給付制度』とは、60歳~65歳未満の雇用保険被保険者を対象とした制度で2つに分けることができます。

1つは、もともと働いていた職場で60歳以上も勤務する場合に適応される『高年齢者雇用継続基本給付金』で、もう1つが退職し再雇用された際に得られる『高年齢者再就職給付金』です。

高年齢雇用継続基本給付金

60歳で定年退職せずに、そのまま嘱託職員として残った場合など、60歳以降も継続して勤務する場合に得られるのが『高年齢雇用継続基本給付金』です。現在の賃金が『60歳時点の賃金(※)』の75%未満という場合に、一最大で月給の15%の支給を受けることができます。

※ここでは、60歳になる前6ヶ月間の賃金を180日で割った額を日額とし、その30日分を60歳時点での賃金月額として計算します。

高年齢者再就職給付金

60歳~65歳未満の人が一旦退職し、その後再就職した場合には『高年齢者再就職給付金』を受給できる場合があります。この制度は、退職後に失業保険(基本手当)を受給していた人が対象です。

『高年齢者再就職給付金』もまた、再就職後の賃金が以前の賃金の75%未満となった場合の救済措置です。ここでいう『以前の賃金』とは、失業保険の基準となった日額を30倍した額を使用します。

以前の賃金との差によりますが、最大で賃金の15%の給付金を受け取ることが可能です。なお、すでに受け取っている失業保険の残日数に応じて、高年齢者再就職給付金の支給期間が異なります。

高年齢者雇用継続給付制度を利用するには

『高年齢雇用継続給付金』や『高年齢者再就職給付金』といった高年齢者雇用継続給付を利用するためには、一定の条件を満たす必要があります。支給条件や受給方法について解説します。

どのような条件がある?

『高年齢者雇用継続給付制度』を受けるには、2つの必須条件があります。

  • 60歳以上65歳未満の被保険者であること
  • 被保険者であった期間が5年以上であること

この場合の『被保険者であった期間』は全ての期間を差し、資格喪失(退職)から新たな被保険者資格取得(再就職)まで1年以内であれば、通算が認められます。ただし、求職者給付・就業促進手当等を受給していた場合は除きます。

さらに、『高年齢者再就職給付金』に関しては、下記の条件があります。

  • 再雇用時点で、失業保険(基本手当)の給付残日数が100日以上あること
  • 1年を超えて引き続き雇用される見込みがあること
  • 今回の再就職に関して、『再就職手当』を受給していないこと

受給方法は?

『高年齢者雇用継続給付制度』は、原則として事業主を経由するべきとされています。本人が希望する場合は自分で手続きを行うことも可能ですが、まずは勤務先に申請の相談をしてみてください。

利用するときの注意点

申請には、以下の書類が必要です。

  • 雇用保険被保険者六十歳到達時等賃金証明書
  • 高年齢雇用継続給付受給資格確認票・(初回)高年齢雇用継続給付支給申請書
  • 運転免許証など年齢の確認できる身分証明書

あわせて、賃金や雇用状況を証明するために、下記も用意しておきましょう。

  • 賃金台帳
  • 労働者名簿
  • タイムカード
  • 賃金の支払い状況を証明する書類

こうした書類を用意するとなると、やはり就業先を経由して申請を行った方がスムーズに手続きを行うことができるのでおすすめです。

こちらも読まれています定年を迎えた後に働くにはどうすればいい?おすすめの職種も紹介

定年を迎えた後も、まだまだ働き足りないという人は多いでしょう。年金を受給しながら働く場合の仕事について、知っておきたい『年金の減額』など再雇...

まとめ

再就職時に得られる給付には、年齢を問わず受け取ることができる『再就職手当』と、60歳~65歳を対象とした『高年齢者雇用継続給付制度』があります。それぞれ受給条件や申請方法を確認しておきましょう。

特に、前職よりも賃金が下がった場合にもらえる給付金は、生活の質を確保するためにもぜひ有効に活用してみてください。