葬儀のアクセサリーは何を身につけて大丈夫?正しい選び方を紹介

葬儀には適したアクセサリーがあります。身内や親戚などが集まる葬儀において、身だしなみや服装が間違っていると『礼儀知らず、常識知らず』と思われてしまうことも。ネックレス・指輪・ピアスなど、どんなものが使用可能なのかを詳しく解説していきます。

葬儀にふさわしいアクセサリーとは

喪服を着た際に、アクセサリーを付けるべきかで悩む人は少なくないようです。『真珠のネックレス』は一般的に知られていますが、他にどのようなものが着用可能なのでしょうか。

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基本のアクセサリーは真珠

『涙の象徴』ともいわれる真珠は、葬儀で身に着けることのできる基本のアクセサリーの1つです。真珠にはピンク、ゴールド、ベージュ、ホワイト、グレーなど様々な色合いがありますが、華美過ぎず、輝きが控えめのホワイトやグレーなどが一般的です。

逆に、ゴールドやピンクなどの色付きのものは、お悔みの席では相応しくありません。アコヤ真珠で形は綺麗なラウンド型をしているものが理想です。

葬儀にも使える宝石オニキスとジェットとは

真珠以外にも身に付けても良いとされる宝石がいくつかあります。欧米で『モーニングジュエリー(喪のジュエリー)』と称されるもので、ジェットやオニキスなどが挙げられます。

ジェットは、太古の樹木が水底に堆積して化石化したもので、柔らかな漆黒の輝きを持っているのが特徴です。英国王室がジェットをモーニングジュエリーとして身に着けたことから、故人を追悼するのに相応しい宝石の代名詞となりました。

漆黒で美しいツヤのあるオニキスも、ジェット同様、葬儀で着用可能な宝石とされています。

喪服で異なるアクセサリー

喪服は洋装と和装の2種類があります。どちらを着用するかによってもアクセサリーの必要性が変わってきます。アクセサリ―を購入する前に、自分はどちらの服装なのかを決めておくとよいでしょう。

洋装の喪服の場合

洋装の喪服時に身に着けても良いとされているのは、真珠やジェットなどのネックレスとピアスです。

チェーンの付いたペンダントや揺れるピアスなど、金属的で派手なアクセサリーは避け、できるだけ慎ましく、控えめにするのが基本です。

アクセサリーは、必ず身に着ける必要はないともいわれています。和服の喪服時と同様に婚約指輪、結婚指輪以外のアクセサリーは使用しない人もいます。

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和装の喪服の場合

和装の喪服の場合は、婚約指輪、結婚指輪以外のアクセサリーは使用しないのが基本です。これは、葬式のみならず、全ての冠婚葬祭に共通しています。

故人を慎ましく送り出すことを前提とする日本文化の中で、和装の喪服に白いパールのピアスは、マナー違反となるだけでなく、周囲に不快な印象を与えることになるので注意して下さい。

葬儀でのアクセサリーなしはマナー違反?

これは洋装の喪服のケースです。洋装の喪服にはアクセサリーを使用するべきだという考え方と、使用しなくても良いという考え方があります。

前者は、洋装時はアクセサリーやネクタイを身に着けることで装いが完成するという海外の考え方に基づいたもので『アクセサリー無し=正式でなはい』という意味になります。

一方、和装が一般的だった日本において、葬儀時は装飾品の類は一切身に付けないのが通常でした。その為、洋装であってもアクセサリーは身に着ける必要がないという見解があります。

日本の葬儀においては、どちらも間違いではありません。家族や親戚など、葬儀に集まる人に合わせて判断すると良いでしょう。

葬儀のアクセサリーでおすすめの形は?

葬儀時には、控えめなパールやモーニングジュエリーが良いということを述べましたが、アクセサリーの形状や長さなどにも考慮する必要があります。

特にパールのアクセサリーは弔事にも慶事にも使えることから、購入する人が多いようです。その際は、どちらにも違和感なく着用できるオーソドックスな形ものを選ぶのが一般的です。

パールは一連タイプがおすすめ

パールのネックレスは、お葬式だけではなく、様々な冠婚葬祭で用いることができます。ネックレスの長さや真珠の粒の大きさでも、相手に与える印象や意味合いが大きく変わるのをご存じでしょうか。

お葬式では、一連タイプで、長さが鎖骨にかかる程度のものを選びましょう。二連タイプの真珠は『不幸が重なる』という意味を表します。

また、長さが50cm以上を超えるものは、ドレッシーな印象を与えるのでNG。一粒だけ真珠が付いたペンダントタイプもマナー違反です。

真珠の粒は、ラウンド、ドロップ、バロックなど様々な形状がありますが、葬儀にはできるだけラウンド型に違いものを選びましょう。大きさは7mm~8mm前後が理想です。

イヤリングは一粒タイプを

イヤリングやピアスは、真珠の一粒タイプを選びましょう。ループタイプや、真珠が複数個付いたもの、金属部分が過度に露出しているものは、派手に見えるので葬儀には不似合いです。

イヤリングの金属部分は、ゴールド系ではなく、できるだけシルバーなどの控えめな色味のものを選んで下さい。カラーピアスを付けたままにしている人を見かけますが、真珠・モーニングジュエリー意外はNGと考えましょう。

指輪はつけたままでも大丈夫?

洋装、和装ともに、婚約指輪や結婚指輪はつけたままで問題はありません。しかし、その他のファッションリングは外しておくのがマナーです。

特に、ゴールドやピンクゴールド、ダイヤが埋め込まれた華美なエタニティリングは、葬儀には不謹慎です。また故人から譲り受けた指輪やアクセサリーを着用する人もいますが、事前に遺族などに話をしておくといいかもしれません。

まとめ

故人を送り出す大切な葬儀は、慎ましやかに行われます。結婚式などの慶事と異なり、それぞれのファッションは単一的で、着飾るということがありません。

アクセサリーは本来、お洒落の為ですが、葬儀ではできるだけ周囲に合わせ目立ち過ぎないようにするということも大切です。