昨今は、インターネットが普及し、様々なウェブサービスや、SNSを利用する機会が多くなっています。
そんな中、意外に大きな問題になっているのが、死後、故人のウェブサービスやSNSのアカウントをどのように処理するか、という問題です。このような問題に対処すべく生まれたのが、デジタル終活という分野の終活です。
今回は、そのデジタル終活の先駆である、日本デジタル終活協会様にインタビューをさせていただきました。また、その日本デジタル終活協会のデジタル終活サポーターをされている行政書士の荻原洋一先生にもインタビューにお答えいただきました。
目次
日本デジタル終活協会について
日本デジタル終活協会はどのような経緯で設立されたのでしょうか。
前述のとおり、インターネットの普及に伴い、パソコンやスマホが不可欠な世の中となりました。一方で、このパソコンやスマホに保存されたデータやインターネットサービスのアカウント等(デジタル遺品)に関する問題が急増しております。
こうしたデジタル遺品に関する問題を、「デジタル終活の普及」を通じて解決していくべく、日本デジタル終活協会を設立しました。
日本デジタル終活協会はどのような活動をされているのでしょうか。
- デジタル終活に特化したエンディングノートの企画・制作
- デジタル終活セミナーの企画・開催
- デジタル終活に関するメディア等への情報発信
巷では多くの種類のエンディングノートが発売されておりますが、協会設立当時、デジタル終活専用のエンディングノートはありませんでした。
そこで、「デジタル終活」に特化したエンディングノートの企画・制作し、このノートを使用したデジタル終活セミナーを開催しております。
また、メディアを通じてデジタル終活に関する情報発信をしています。
最後に一言、メッセージをお願いします。
あなたは、パソコン・スマホを遺して死ねますか?
「終活」と聞くと、どうしても墓や葬儀等といったことが頭に浮かぶかと思いますが、身の回りの身近なことからも「終活」を考えることは可能です。
まずは、身近なスマホやSNSから、「デジタル終活」について考えてみませんか。
また、同協会に所属する荻原洋一様にもお話をお伺いすることができました。
日本デジタル終活協会のメンバー
日本デジタル終活協会のデジタル終活サポーターの方にインタビューを実施しました。
プロフィール
氏名 | 荻原洋一様 |
来歴 | 大学を卒業後、一般企業(小売業、TVゲーム商品担当)に就職。その後、行政書士事務所勤務(事務)し、行政書士事務所を開業。 現在、行政書士 みけねこ事務所 (https://office-mikeneko.com/)代表 |
資格 | 行政書士、終活カウンセラー上級、FP2級・AFP |
実績 | デジタル終活セミナーin前橋』開催(H30.3.16) FMぐんま様による取材 |
どのような経緯でデジタル終活協会に参画されたのでしょうか。
前事務所勤務時、独立後に向けた学習として終活カウンセラー資格を取得し、終活カウンセラー協会主催のセミナーに参加していた時、伊勢田弁護士と出会いました。元々オタク向け終活に関心があったため、デジタル終活に強く関心を惹かれました。デジタル終活協会としての理念に賛同し、以後積極的に協会のセミナーに参加をしていたところ、独立後の自所セミナー開催を機に「デジタル終活サポーター」として任命されましたという経緯があります。
どのようなきっかけで終活にご興味を持たれたのですか?
大きく3つきっかけがございます。
1) 元々私自身にとって「人生の終わり」が身近であったこと。
→母を小学生の時に亡くし、両祖父をそれぞれ中学生と高校生の時に亡くし、自分自身も先天性の心臓病を患っていました。「終わりなんてまだまだ先」という世間一般での認識の甘さを身にしみて経験してきたと言えるかもしれません。また、現代における認知症や独居老人の問題も身近に存在しているため、より多くの方々がよりよい生き方を送れるようサポートしたいと思うようになりました。
2) 大卒で入社した民間企業を退職する際、次にやりたいことは何かを考えた手法が、まさしく「終活」であったため。
→「終活」と「就活」を間違えるという笑い話はありますが、私は両者の本質は共通していると考えています。(過去を振り返り、現在の状況を正しく認識し、その上で理想の将来像について考え計画し行動すること)
3) より直接的にお客様を支えることができる仕事をしたいと考えたため
→民間企業では物品の販売を、前事務所では流れ作業のような書類作成をしており、決してお客様一人ひとりに寄り添った業務とは言い切れませんでした。私が個人的に目指していたことが、「終活」を通して多くの生き方を応援することで実現できるのではと考えています。
今までどのような活動をされてきたのでしょうか。
1) デジタル終活サポーターとして
- 「デジタル終活セミナー」の開催(弊所主催)
2)終活関連業務
- 終活相談
- 終活支援(エンディングノート作成終活、遺言作成支援、尊厳死宣言書作成支援、任意後見支援、相続支援、他)
- 終活講座・セミナー
今までの活動で一番印象に残っていることは何でしょうか。
一番、は難しいので、いただいた印象的な言葉をいくつかご紹介いたします。
- 「デジタル終活」とご紹介したとき、「スマホでエンディングノートを書いたりとか、そういうことですか?」と言われたこと
- パソコン関連(主にインターネット等ソフト方面)事業者の方に「フリーランスには絶対必要ですね!」と大変関心を持たれたこと
- 「亡くなったときだけじゃなくて、急な事故とか入院とか、日頃から使えますね!」と言われたこと
最後に一言、メッセージをお願いします。
「終活」と聞くと、多くの方々は「終い支度」という後ろ向きな印象を持たれます。しかし、本当の「終活」は、もしもの時(人生の終わりに限らず、急な事故や入院なども含む)に後悔することがないよう、やりたいことはやり、片付けるべきものは片付け、日頃から元気に楽しく過ごす活動のことだと考えています。一人でも多くの方に、各々が抱く理想に近い充実した人生を送っていただくため、欲を言えば「生きることは素晴らしい」と思っていただけるように、これからも終活へ不安を抱く方々へ向き合っていきたいと考えています。
日本デジタル終活協会の概要
名称 | 任意団体 日本デジタル終活協会 (JDEAI) |
所在地 | 〒105ー0001 東京都港区虎ノ門1丁目16番4号 アーバン虎の門ビル4階 (弁護士法人L&A内) |
連絡先 | TEL:03-6205-7180 (平日:10時~17時) FAX:03-6740-6686 (お電話の際は、「伊勢田」をお呼び出しください) |
設立年 | 2016年1月1日 |
役員 | 代表理事 弁護士・公認会計士 伊勢田篤史 |
公式URL | http://digital-shukatsu.net/ |
2018年5月のセミナー予定
【東京】
・【満員御礼】平成30年5月10日18時30分~20時30分(終活カウンセラー協会内R&Sセミナールーム)
[終活カウンセラー協会主催、受講料4000円]詳細は、こちらまで。
・平成30年5月26日(土)13時~14時30分(弁護士法人L&A大会議室)
[日本デジタル終活協会主催、受講料4000円]お申し込みは、こちらまで。