冠婚葬祭の場ではマナーを守る必要がありますが、急な葬儀などの際は細かいマナーがわからず困ることもあります。たとえば派手なネイルをしているときには、どうすればよいのでしょうか。今回は葬儀でのネイルのマナーと緊急時の対処法を紹介します。
目次
葬儀でのネイルのマナー
まずはじめに、葬儀でのネイルのマナーについて見ていきましょう。
ネイルは必ず落とすべきか
葬儀に参列する際のマナーとしては、ネイルは落とすのが基本です。ネイルの色やデザインによっては問題ないものもありますが、迷うくらいなら落としておくほうが無難です。
特に、ネイルのカラーが派手目のものや、装飾がついている場合には、しっかり落とすようにしましょう。
どんな色ならOKか
上述の通り、葬儀ではネイルを落とすのが基本ですが、ネイルの色によってはOKのものもあります。たとえば、クリアネイルやベージュ、薄いピンクなどのヌーディーカラーであれば、そのままで葬儀に参列できます。
ただし、色がOKでもラメが入っているものは好ましくないので、その場合には落とすことをおすすめします。
フレンチネイルでも装飾は避けたい
たとえシンプルなフレンチネイルであっても、ラメやラインストーンなどをアクセントとして施している場合には、ネイルを落とす、または隠すといった対処をしましょう。ベースの色が派手な色でなくとも、装飾は避けたいものです。
また、シンプルなフレンチネイルで装飾がない場合でも、葬儀の場で周囲の目が気になる方は、このあと紹介するネイルの隠し方を参考にしてください。
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葬儀に参列する際のネイルの隠し方
ネイルポリッシュであれば、除光液で簡単に落とすことができますが、ジェルネイルなどの場合、自分ですぐに落とすことはできません。ここでは、葬儀までにネイルを落とせないときに役立つ隠し方を紹介します。
カバー力のあるベージュを上から塗る
派手なデザインのネイルをしている場合には、その上からベージュのネイルポリッシュを塗ることで目立たなくなります。この場合、ベースのネイルの色が透けないよう、あまり艶のないマットタイプのポリッシュを選びましょう。
上から塗ったポリッシュは、葬儀が終わったら除光液で簡単に落とすことができます。ただし、このときに使用する除光液はアセトンフリーのものを選んでください。
アセトンが入っていると、その下のジェルの艶がなくなってしまうなど、せっかくのネイルに影響が出るので気をつけましょう。
立体的なデザインのネイルには絆創膏
立体的なデザインを施している場合、ベージュのネイルを塗ってもうまく隠すことができません。そのような場合には、肌色の絆創膏を使って隠すという方法があります。
ただし、すべての指に絆創膏を貼ってしまうと、かえって目立つ可能性があります。その場合は、下記の方法をおすすめします。
黒手袋で隠す
デパートや洋品店などでは、喪服用の黒い手袋が販売されています。この手袋をはめるとネイルを隠すことができます。
葬儀前にお店に行って購入する時間はないかもしれませんので、日常的にネイルをしている人は、いざというときのために黒手袋を用意しておきましょう。
お焼香の際にはマナーとして手袋を外す必要がありますが、そのときは参列者に背を向けているので、あまり目立つことはないでしょう。
また、通夜振る舞いなど食事の際も手袋を外す必要があるため、周囲の人に気づかれるかもしれません。そのため、派手なネイルや立体的な装飾をしている場合には、ベージュのマニキュアや絆創膏を併用するとよいでしょう。
ジェルネイルの落とし方
ここまでネイルを隠す方法を紹介してきましたが、葬儀に参列する際は、次のどちらかの方法で事前にネイルを落としておくのが最も安心です。
- ネイルサロンで落としてもらう
- 市販のジェルリムーバーを利用する
いつも通っているネイルサロンがある人は、空きさえあれば30分程度で落とすことができるので、問い合わせをしてみましょう。
対応してもらえない場合は、自分で落とさなければなりません。自分でジェルネイルを落とすには、以下の4つの工程があります。
- ファイルでネイルの表面を削る
- コットンにジェルリムーバーを染みこませて爪にのせ、アルミホイルで巻く
- 10~20分程度温める
- 浮いてきたジェルを取り除く
オフに慣れていないと1時間程度かかることもあるので、もし間に合わない場合は上述の隠す方法で対処しましょう。
故人との関係性による違い
葬儀でのネイルをどうするかについては、故人との関係性によっても変わります。
親族や近い血縁の場合は要注意
ネイルを隠す方法はありますが、両親や祖父母といった近親者が亡くなった場合は、ネイルを落とす人が多いようです。
もちろん強制されるわけではなく、暗黙のルールのようなものですが、近親者の葬儀ではネイルは落としておくほうがよいでしょう。
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まとめ
葬儀の際は、ネイルを落とすのが基本ですが、落とさずに対処できる場合もあります。故人を悼む気持ちが最も大切ですので、できる限りの対応をして葬儀に参列しましょう。