葬儀に弔電を頂いた。失礼のない紹介の仕方とお礼の伝え方

弔電の紹介方法や、お礼の伝え方には決まりがあります。マナー違反をしてしまうと、失礼にあたります。相手のお心遣いに感謝をして、決まりを守った対応をしましょう。葬儀で紹介する場合の順番の決め方や、弔電のお礼状の送り方などを紹介します。

弔電は参列できない人からのお別れの言葉

弔電とは『事情があって告別式や葬儀に参加できないけれど、お悔やみの意を伝えたい』という場合にご遺族の方へ送る電報です。わざわざ時間を取り、気持ちを込めて送っていただいた弔電は本当にありがたいもの。送り主に失礼にならないよう、感謝して扱いましょう。

送られてきた弔電は辞退せず受け取る

弔電には、ご遺族にお悔やみの意を伝えるほか、故人へ最後の挨拶を送る意味合いがあります。特に身内だけで弔う家族葬などの時には、香典や供花などを辞退するケースも多いですが、弔電は辞退せずにいただきましょう。

弔電を辞退したい場合は、訃報のお知らせをする際に『弔電は辞退します』と一言添えておくと良いでしょう。

また、家族だけで葬儀を執り行いたい場合は、訃報を送らないことも可能です。訃報を送らない場合は、葬儀が終わった後に『家族葬を行いました』と連絡をしましょう。

礼を尽くして心のこもったお礼をする

供花や香典が一緒ではなく、弔電のみ送っていただいた場合は、お返しの品を用意する必要はありません。それでも、感謝の気持ちはお伝えしたいもの。弔電をいただいたら、心のこもったお礼状を送るなど、何らかの形で感謝の心を送りましょう。

弔電の紹介の順番とマナー

弔電をいただいたら、一般的には葬儀の場で紹介します。といっても弔電の送り主は、職場の方や友人関係などさまざまです。どんな順番で紹介すれば失礼にならないのでしょうか。

実は、弔電を紹介する順番は、個人で葬儀を執り行うのか、社葬をするのかで変わります。紹介する順番を間違えると失礼にあたる場合もあるので、弔電を紹介する際は注意しましょう。

失礼にならない紹介の順番

まず、個人で葬儀を行う場合ですが、弔電は、故人と親しい人・交流が深かった人から紹介をしていくのが一般的です。

故人のご家族の会社や、ご友人から弔電が送られてくる場合もあるでしょう。その際、紹介する優先順位は、故人の会社・ご友人、喪主の会社・ご友人、子供の…、兄弟の…という順番になります。

一方、社葬の場合は、議員や市長などの肩書を優先して、その後に職場関係、友人関係の順に紹介します。個人での葬儀とは順番が異なるため、気を付けてください。

名前や会社名など読み方を調べておく

名前や会社名などの固有名詞は、正しく読めないと大変失礼にあたります。読み上げる順番を決めたら、名前や会社名の読み方は事前に調べておきましょう。わかりやすく別紙に書いておくのもおすすめです。

弔電だけくれた方へのお礼の伝え方

弔電のみをいただいた場合、お礼の品は必要ありません。しかし、お礼状はお送りしましょう。慌ただしい時期ですので、弔電のお礼状は、『〇〇日までに送る必要がある』という決まりはありません。とはいえ、できるだけ早く送るようにしましょう。

弔電のみくれた方へお礼状を送る

弔電のお礼状は、葬儀に参列していただいた方へのお礼状と同じものは使いません。弔電のみ送ってくれた場合、葬儀にいらっしゃった方とは違う文面のお礼状を新しく作る必要があります。

人によっては、弔電のお礼をする場合はメールや電話で伝えると、失礼に感じる方もいるかもしれません。ですからよほど親しい間柄でない限り、メールや電話は避けて、ハガキや手紙でお礼状を送ります。

気をつけたいのは、供花や香典とともに弔電を送っていただいた場合です。この場合はお返しが必要となりますので、忘れないように注意しましょう。

会社へお礼を伝える

会社の名前で弔電を送っていただいた場合は、お礼の仕方が個人に送る場合とは少し異なります。

お礼状はメールよりもハガキで送る

会社から弔電をいただいた場合、お礼状はメールではなく、ハガキで送ることが一般的です。宛先は社長もしくは上司などの責任者に送ります。

ただし、日ごろメールのみでやり取りをしている場合は、ビジネスメールとしてお礼状を送っても良いとされています。

今までの交流の仕方次第で、ハガキで送るのか、メールにするのかを考えましょう。ただし日本では、まだまだメールは正式なお礼状にはあたらないと感じる方も多いため、できるだけメールではなくハガキで送ることをおすすめします。

お礼の言葉を上司や同僚に伝える

自分の会社からの弔電であれば、出勤した際に、上司や同僚にお礼の言葉を伝えましょう。弔電のお礼を伝える際は、お礼の言葉とともに『休暇の間、ご迷惑をおかけしました』という気持ちを伝えてください。

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まとめ

弔電を紹介する順番や、お礼状の送り方などを紹介しました。特に、葬儀で弔電を読み上げる際は、個人で行う葬儀と、社葬の場合では対応が変わりますので、マナー違反にならないように注意しましょう。

また、お礼の伝え方、お礼状の送り方にも決まりがあります。相手に失礼にならないように配慮し、忙しいなか故人へ弔電を送ってくださったことに感謝して、お礼の気持ちを伝えしましょう。